GENERATIVE AI GUIDELINE

生成AI利用指針

ブライダル事業者向けモデル規程

お客様の個人情報と気持ちを守りながら、生成AIを使うための決まり

いまの版は公表前のものです。正式版は2026年11月中旬に公表する予定で、指針の本文(PDF)もそのときにこのページに載せます。

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前文業界の共通の土台として、この指針を出します

調べもの、文章の手直し、写真の加工。生成AIを仕事に使うことは、もう特別なことではありません。生成AIを否定することは、検索エンジンを否定するようなものです。使わなければ、速さでも質でも、使う会社との差が開いていきます。

一方で、2026年9月中旬から10月初めにかけて、国内の多くの企業が情報漏えいやサイバー攻撃の被害を公表しました。漏れたのは氏名・住所・生年月日・電話番号などで、ブライダルの現場で毎日お客様から預かっているものと同じです。生成AIは、写真を加工ツールに上げる、録音を文字起こしに回す、メールの下書きを頼む、といった形で、お客様の情報を外部の会社へ送る新しい入口になっています。

婚礼で預かるのは、新郎新婦の顔、ご家族、ゲスト、家族の事情、健康のことです。法律上は問題がなくても、「海外のAI会社のサーバーに、お顔の写真を送って加工しました」と正直に説明したとき、気持ちよく「はい」と言ってくださる方がどれだけいるでしょうか。婚礼は口コミと紹介で成り立つ仕事です。信頼は、一度失うと説明の正しさに関係なく戻りません。

発行元が2026年10月時点で確かめた範囲では、ブライダル業界で公表された生成AIの利用指針は、ほかに見つけられませんでした。各社がゼロから作るより、同じ土台を使って自社の実情に合わせるほうが早く、お客様への説明も揃います。そこで、特定の会社に依存しないモデル規程として、TOKYOウエディングフォーラムがこの指針を発行します。

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基本の考え方指針の全体を通す8つの考え方

  1. 01

    使うことを前提に、安全な使い方を決める

    この指針は、禁止事項の一覧ではありません。社員が「これは入れてよいのか」と迷ったときに、自分で答えを出すための地図です。

    はじめに
  2. 02

    法律は最低ライン。お客様の気持ちで、その手前に線を引く

    「法律で許されるか」と「お客様が嫌だと感じないか」を分けて書きました。新郎新婦に正直に説明して「はい」と言っていただけない使い方は、法律上許されてもしません。

    第7章
  3. 03

    情報を4つのレベルに分ける

    公開・統計(L0)、社内情報(L1)、個人情報(L2)、要配慮の情報や顔・声など(L3)の4つです。迷ったときは、上のレベルとして扱います。

    2.8
  4. 04

    AIサービスを、契約の形と処理する国で4つに分ける

    国内の法人契約(A)、海外の法人契約(B)、個人向けプラン(C)、禁止(D)の4つです。入れてよい情報は、レベルと区分の掛け合わせで決まります。台帳に載っていないサービスは、審査を通るまで使いません。

    4.4・付録B
  5. 05

    顔と声は、外部のAIに出さない

    お客様の顔が写った写真と接客の録音は、自社で管理する仕組みで扱います。外部のサービスを使えるのは、写真の仕上げの補正と会議サービスの文字起こしの2つで、それぞれ条件をすべて満たすときだけです。文章を頼むときは、本名を入れずに「新婦」など役割の語にします。

    第6章
  6. 06

    入れる前に、5つ確かめる

    本当に要る情報だけか。L3 の情報が入っていないか。会社が契約したアカウントか。台帳の範囲の使い方か。お客様に正直に説明できるか。5つとも「はい」なら入力できます。

    付録C
  7. 07

    事故は「おそれ」の段階で動く

    見つけた人は自分で判定せず、すぐ責任者に伝えます。「大したことではない」と抱え込むことが、被害を最も大きくするからです。報告が要る事態は、期限の表どおりに個人情報保護委員会とご本人へ知らせます。

    第8章
  8. 08

    書いてあることと、やっていることを揃える

    顔の加工や外部のサービスでの仕上げは、お客様が選べる形で同意をいただきます。プライバシーポリシー・契約時の説明・サービスの台帳を指針と揃え、半年ごとと年1回に点検します。

    7.4・第9章・第10章
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指針の中身本編10章と、現場で使う付録16

本編

はじめに・業種と業務
なぜ今要るのか。業種・業務ごとの使い方と気を付ける点。業務管理ツールに加わったAI機能、AIでシステムを作るとき
第1〜3章
適用範囲。何が個人情報か。生成AIに渡すときの法律の整理(委託・外国にある第三者への提供・同意が要る場面)
第4〜5章
AIサービスの区分と処理される国。端末・社内サーバー・レンタルサーバー・クラウドの弱点
第6章
写真・映像、接客の録音、テキスト、社員の情報、AIの出力の扱い
第7章
お客様の気持ちの観点。法律で許されても当社がしないこと
第8章
漏えい等が起きたときの対応と、報告の期限
第9〜10章
お客様・取引先への告知。運用体制(責任者・台帳・教育・点検・見直し)

付録(印刷して手元に置ける道具)

  • A個人情報かどうかの判定フローチャート
  • B許可マトリクス
  • C入力前の5項目
  • D新しいAIサービスの審査シート
  • E漏えい時の初動チェックリストと報告様式
  • Fお客様向けの説明文・同意文の文例
  • G主なAIサービスの一覧と台帳のひな形
  • H用語集
  • I根拠法令と参考文献
  • J点検の例
  • K委託先に求める条項
  • L採用の手順
  • M役割別の1枚ガイド
  • N安全なプロンプトの型
  • O出力を使う前の確認
  • P研修キット
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役割ごとの読み方全員が最初に通して読むのは、第1〜3章と第7章です

経営者

代表者・役員

  • 責任者と相談窓口を決める
  • 法人契約のサービスを用意する
  • 事故のときは、公表を判断し、お客様と取引先に説明する

本編で見るところ:はじめに・1.3・第7章・10.1・付録L

役職者

部署・店舗の長

  • 部下からの事故の知らせを止めない(第一報は責任者へ直接届く)
  • 新しいサービスは審査を通してから使う
  • 部下の手元に役割の1枚があるか確かめる

本編で見るところ:8.7・10.2・10.3・付録M

一般社員

接客・制作・事務など、現場の全員

  • 入れる前に5つ確かめる
  • 顔と声は外に出さない
  • 事故かもしれないと思ったら、すぐ知らせる

本編で見るところ:第6章・8.7・付録C・付録M・付録O

システム担当者

開発・運用・設定の担当

  • 本番のデータをAIに読ませない
  • 新しいAIサービスとAPIは審査してから組み込む
  • 気づかずに外へ出る経路をふさぐ

本編で見るところ:冒頭「業務管理ツール」「AIでシステムを作るとき」・第5章・10.4・付録M-4

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根拠とした法令・ガイドライン

  • 個人情報の保護に関する法律、同施行令、同施行規則
  • 個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律(令和8年法律第56号。2026年7月17日公布)
  • 個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」(令和8年6月一部改正)、同(外国にある第三者への提供編)、同 Q&A
  • 個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」(2023年6月2日)
  • 人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律(AI推進法)、人工知能戦略本部「人工知能関連技術の研究開発及び活用の適正性確保に関する指針」(2025年12月19日)
  • 総務省・経済産業省「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」(2026年3月31日)
  • 著作権法、不正競争防止法、不当景品類及び不当表示防止法、文化審議会著作権分科会法制度小委員会「AIと著作権に関する考え方について」(2024年3月15日)

一覧の全体と、各サービスの規約の確認日は、指針の付録I にあります。

06

この指針を使う会社の皆さまへ

  • Word版(編集できる形式)をお渡しします。自社の規程として直して使うときは、下のフォームからお申し込みください。
  • 無償で使えます。ブライダルに関わる事業者は、自社の規程として複製・改変・社内で配布すること、取引先に示すこと、自社のウェブサイトで公開することができます(利用条件の5)。
  • 差し替え欄を埋めて使います。社名・責任者・契約しているサービスなど、124の差し替え欄を自社の値にします。自社に無い仕組みの節を外すことも含め、採用までの8つの作業を付録L にまとめました。
  • 改変したときは表示します。付録L の手順を超えて文言を変えたときは、原案と改変した旨を表示します(利用条件の6)。
  • 法的な助言ではありません。顧問弁護士や個人情報保護の担当者の確認を経て使うことをお勧めします。
  • 記載は版の日付の時点のものです。法改正や各サービスの規約の変更に合わせて、版を改めます。
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新郎新婦とご家族の皆さまへ

この指針は、皆さまの顔や声、ご家族の事情を、外部のAIに安易に渡さないための決まりです。採用した会社には、次のことを求めています。

  • AIをどこで使うか、どこで処理するか、学習に使われないか、やめたいときの窓口を、契約のときに書面でお示しすること
  • 録音と、お顔の加工や外部のサービスでの仕上げは、皆さまに選んでいただくこと。お顔の加工などに同意されなくても、その処理をしないほかは、サービスの内容や価格は変わりません
  • 「自分の写真はどこに送られるのか」と尋ねられたときに、説明できるようにしておくこと

この指針を採用しているかどうかは、各社にお尋ねください。

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お問い合わせ・Word版のお申し込み指針のWord版(編集できる形式)をご希望の方も、このフォームからお申し込みください

ご質問やご指摘は、次の改訂に反映していきます。お気軽にお知らせください。

ご用件 必須

個人情報の取扱い。ご記入いただいた会社名・団体名・学校名など、お名前、メールアドレス、内容は、特定非営利活動法人TOKYOウエディングフォーラム事務局が、お問い合わせへの回答とWord版の送付のためだけに使います。法令に基づく場合を除き、第三者には提供しません。このフォームの受付の記録は、1年たつと自動で消えます。